はりとモヤモヤ

修行時代ことです。
とある男性患者さんがこんな愚痴をこぼしていました。
「職場にいる、40代女性の感情の起伏が激しくて扱いが難しい。」
今日もその女性にちょっとしたミスを指摘したところ猛反論と逆ギレ、しまいには泣かれてしまったそうです。
なんであんなに不機嫌なんだろうか・・・
男性患者さんの独り言のようなつぶやきに、つい、

 

『女性の体調が悪かったんじゃないですか?』

 

と言ってしまいました。

その女性とは全く面識がないので、私の憶測に過ぎないのですが
寝ても寝てもとれないだるさに、肩こり、腰痛、偏頭痛、家庭や職場のストレスに気分が上がらずモヤモヤ・・・
と安易に想像できてしまったからです。

 

身心一如とはよくいったもので、「なんとなく」の心の不安やイライラは体に小さな原因があることが多いです。
私自身がそうでした。
いつも不満ばかりで、何をしてもつまらない。イライラ。体は重くだるい、しんどい。
あまりに長い間そんな症状が続くので、これが自分の性格なんだ、しんどくて当たり前 と思っていました。

しかし鍼灸と出会い、治療を続けると変わる変わる。
疲れることはあっても慢性的なだるさは解消し、体はぽかぽか温かい。当たり前すぎて気にもとめなかった
生理痛が全くなくなったときはびっくりしました。
体のしんどさがないので、気持ちにも余裕ができました。余裕ができて初めて
『あの頃は体調が悪くて、それでイライラしていたんだ』と気付きました。

あの不機嫌女性も、鍼灸治療をしていれば少しは違っていたのではないかと思えてなりません。
同時に、このような女性が世の中にどれだけいるのだろう。むしろ、多かれ少なかれ
ほとんどの女性が共感できることではないでしょうか。

 

鍼灸をもっと広げなければ!
そして、「なにかあればとりあえず鍼灸」となるほど、
鍼灸がもっと身近な存在になるべきだ!

 

私が治療家として奮起を促すのにこの想いがあります。

おかげさまで、現在私は心身ともに健康で幸せな毎日を過ごせています。
しかし、もしあのとき鍼灸と出会わず、体からのSOSに耳を傾けることなくごまかしていたらと思うと
ぞっとします。

ひとりでも多くの女性が、健康と心の穏やかさを持ち続け、しあわせな人生を歩めるよう

ちっぽけな鍼灸師、奮闘の日々は続きます。