西洋医学的な鍼灸って?

東洋医学がもととなる鍼灸治療ですが、
西洋医学的な鍼灸とはどういうことでしょうか。

 

東洋医学とは中国が起源とされ、中国、日本、朝鮮など東アジア地方の伝統医学を指します。
鍼灸はもちろん、漢方、指圧、あん摩などがこれにあたります。

西洋医学とは古代ギリシアやローマが起源とされ、人間の解剖学を中心に発展した医療だと
言われています。現在の日本の医療もこの西洋医学です。

鍼灸の資格をとるためには、この西洋医学的な骨、筋肉、神経、のことも意外とみっちり勉強します。
鍼灸国家試験の8割が西洋医学的な問題なので必要な知識です。
では、治療実習ではどうなるかというと
例えば肩こりの治療をしましょう となったとき

学生A「・・・(触診)首がコリコリだぁ。」
学生A「肩の筋肉も張って盛り上がってるぞ」

学生A「首の筋肉(頭板状筋)をほぐすために”風池”、
     肩全体の筋肉(僧帽筋)の一番固くて、押したら痛そうなところ”肩井”に刺そう!

 

といった思考になるわけです。
ここが穴(ツボ)のお見事な特徴なのですが、
穴の位置は筋肉、骨、神経、血管などの各主要な場所と重なっていることが多々あります。
レントゲンやCTがない時代に、西洋医学的にもうなずける位置に穴を発見した先人は偉大です。

そんなわけで、先ほどの学生Aさんは 東洋医学的な穴(ツボ)に鍼をしているつもりでも
結果的に西洋医学的な筋肉をねらっているということになります。
筋や骨などを考慮して穴を決めたり、痛いところや固いところをねらった対処療法的なやり方を
鍼灸師のあいだで『西洋医学的な治療』と呼んでいます。

 

私の知る範囲ですが、日本の鍼灸師の半数以上がこのような考えで治療しているのでは
ないでしょうか。スポーツの現場などでご活躍されている鍼灸師さんなんかは特に、
西洋医学的な鍼をされているかと思います。

西洋医学的な鍼灸のメリットは、理論が明瞭でわかりやすい点です。
テレビや病院で聞いたことがある ◯◯神経 や ◯◯筋を意識した治療になるうえ、患者さんの理解もしやすいです。
また、痛いところに鍼をするというのは『ここ!ここをなんとかしてっ!』
といった要望にダイレクトに答えることができるので患者さんの満足度もあがります。

 

前回お話した美容鍼ですが、
ほうれい線に鍼をしたり、顔の表情筋を意識した穴(ツボ)に鍼をしたり・・・
といった施術が多いので、どちらかといえば西洋医学的な治療と言えるわけです。

じゃあ、東洋医学的 経絡治療ってなに??

 

 

次回 経絡治療ってなに? に続きます↓↓